民間信仰

間違いだらけのスピリチュアル:歴史は繰り返す

人類の歴史を振り返ると、さまざまな時代や文化において、スピリチュアルな信念や実践が存在してきました。しかし、その中の多くが科学的な根拠や証拠に基づかないもので、スピリチュアルとしては間違っていました。今回は、歴史的に間違っていたスピリチュアル行為について考えてみたいと思います。

錬金術

錬金術は、中世及びルネサンス期に広く行われた思想でした。錬金術師たちは、物質を貴金属に返還するための技術があると信じていました。彼らは金属を貴金属に変え、不老不死を実現するエリクサーの開発を目指していました。アイザックニュートンも錬金術師の1人であり、現代の化学の基礎を築き、化学の進歩に一定の貢献を果たしました。しかし、その多くは科学的な根拠に基づいておらず、不幸にも事故死や水銀摂取による後遺症を残すなどの失敗に終わりました。金を作り出す試みや不老不死を追求する試みなど、科学的に不可能な目標を掲げていたことが、錬金術の特徴の一つです。このため、錬金術はしばしな神秘的でファンタジーな側面と結び付けられ、ゲームや映画に登場しています。現代物理学の進歩によって、理論上、錬金術は不可能ではなくなっている点は興味深いですね。

魔術

自然界や超自然的な力を操ることが可能だと信じられていました。魔法陣や呪文、儀式などによって、さまざまな結果を期待することが行われていたのが魔術です。魔術の実践は、運命の改善や、敵の撃退、愛の呪縛、病気からの治癒など、多方面の目的に行われました。しかしこれらの魔術は科学的な根拠に基づかず、迷信や誤解であることがほとんどでした。魔術の実践は文化や時代によって異なりますが、一般的には特定の儀式や呪文を通じて、超自然的な力を利用して目的を達成しようとする試みでした。魔法の杖やアミュレットなど、魔術の力を増大する道具を使用することもありました。現代では、錬金術同様、映画やゲーム、漫画の世界でよく展開されています。

占星術

占星術は、天体の位置や運動が人間の生活や運命に影響を与えるという考え方に基づいています。古代から中世にかけて、占星術師たちは星の配置を読み解き、予測を行いました。しかし、科学的な証拠はこれら占術を支持していません。

魔女狩り

中世およびルネサンスのヨーロッパでは、魔女や魔法の存在が信じられ、恐れられ、魔女狩りが行われました。魔女狩りは、主に14世紀から17世紀にかけてヨーロッパで頻繁に発生し、数千から数十万人もの人々が拷問や処刑されるなどの被害を受けました。魔女狩りの背景には、キリスト教の教義や異教徒との対立、政治的な混乱、社会的な不安などがありました。魔女狩りの対象となった人々は、女性や社会的に弱い立場の人々であり、非科学的な根拠や証拠に基づいて告発され、残酷な刑罰を受けました。

スピリチュアルは間違いだらけ

これらは人類史上、間違いだと広く認識されたスピリチュアルの一部分です。科学的なアプローチや証拠に基づいた知識の普及で多くの間違いが解消されていますが、それでもなお、多くのスピリチュアルな考えは間違いのままです。目に見えないものである以上、スピリチュアルの発展は、その時の科学の進展に依存します。現代社会で実践されているスピリチュアルの大半が間違いだったと証明されるのはだいぶ先のことになるでしょう。

筆者紹介【宇垣纏 景岳】伊達なグループ代表。浄霊師。ブログやセミナー、SNSを通して、「スピリチュアルの99%は間違い」と説く。スピリチュアルを止めると身体が軽くなり波動が上がる“スピ断ち”を推奨。昨今のスピリチュアルブームに警鐘を鳴らす。

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