今回はお寺で拍手してしまった時のことを考察します。誰にでもあると思います。ここはお寺?それとも神社?と。一見では分からない寺社仏閣は多いものです。ではもしもお寺で拍手してしまったら良くないのでしょうか?
お寺での参拝方法
お寺での参拝時には、静かに手を合わせ合掌します。この時、お寺の宗派に合わせた文言を唱えます。代表的なもので言うと、南無阿弥陀仏や南無釈迦牟尼仏です。それぞれ、阿弥陀如来に帰依します。お釈迦様に帰依します。という意味があります。
神社で参拝時には拍手をする
基本的に、二礼二拍手一礼で参拝する神社がほとんどです。古式に則った神社ですと、二礼四拍手一礼で参拝することもあります。
ちなみに手をパンパンと叩く作法は、拍手(はくしゅ)ではなく、拍手(かしわで)と呼びます。柏手を打つという表現をします。
この通り、拍手をするのは神社の参拝時のみです。お寺で拍手を打つことは一般的に行いません。密教に拍掌という作法がありますが、ここでは割愛いたします。
では、間違ってお寺で拍手してしまったらどうなるのでしょうか?
お寺で拍手してしまったら
結論を言いますと、何も問題ございません。寺院での作法としては間違いですが、悪いことでもないです。
日本の宗教観
もともと日本は神道と仏教が結びついていた神仏習合の独特な宗教観がありました。神社の本殿に仏像を祀ったり、お寺の境内に神様を祀ったりしていました。明治新政府により、廃仏毀釈が行われ、お寺と神社が区別されることとなりましたが、日本の寺院と神社はそれぞれ寛容に融合され存在していました。
ですので、お寺で拍手をしてしまったとしても、なんら問題はありません。逆に神社で拍手を忘れたとしても、なんら問題ありません。
神社でも拍手を打つように作法の統一の動きが広まったのも明治頃からです。それ以前は、拝礼作法は地域により異なっていました。お寺での合唱のように手を合わせるだけの神社もあれば、今でも伊勢神宮のように八拍手(八開手)する神社もあります。
作法を間違ったからといって、仏様も神様も怒ることはありません。大事なのは日頃の御加護に感謝する気持ちなのだと思います。
筆者紹介【宇垣纏 景岳】伊達なグループ代表。浄霊師。宗教・スピリチュアルに傾倒しないよう精神世界との向き合い方を広めている。運営サイト「夜明けの扉 遠隔浄霊」での憑依の無料鑑定や、スピリチュアルサロン「伊達なサロン」にて全国各地から浄霊の依頼を承っている。